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2025年01月15日
歯科業界におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の取り組み
近年、医療業界全体でデジタルトランスフォーメーション(DX)が進んでおり、歯科領域でもさまざまなデジタル技術が導入されています。DXとは、単なるデジタル化を超えて、IT技術を活用することで業務の効率化や診療の質向上、患者体験の向上を実現する取り組みです。歯科では、電子カルテやデジタル診断ツール、AI診断、3Dプリンターを活用した補綴物の作成など、多様なDXの形が広がっています。本記事では、歯科業界におけるDXの具体的な取り組みについて解説します。
歯科DXの具体的な取り組み
① 電子カルテ・クラウド型予約システムの導入
従来の紙ベースのカルテ管理から、電子カルテへの移行が進んでいます。特に、クラウド型の電子カルテを導入することで、複数の端末からアクセスできるようになり、診療の効率が向上します。また、予約システムと連携することで、患者の予約・診療履歴を一元管理できるため、スムーズな診療が可能となります。
メリット:
- 診療情報の管理が容易になり、ペーパーレス化が進む
- 受付業務の負担軽減
- 予約のリマインド機能によるキャンセル防止
② AIを活用した診断支援システム
AI(人工知能)を活用した画像診断支援システムが登場しています。例えば、X線画像やCT画像をAIが解析し、むし歯や歯周病のリスクを自動で診断するシステムがあります。これにより、見落としを防ぎ、より正確な診断が可能になります。
メリット:
- 診断の精度向上
- 歯科医師の負担軽減
- 患者への説明が分かりやすくなる
③ 3Dプリンターを活用した補綴物の製作
CAD/CAM技術と3Dプリンターを組み合わせることで、詰め物や被せ物、義歯などの補綴物を短時間で製作できます。従来は技工所に発注し、数日かかっていた工程が、院内で即日完結することも可能になります。
メリット:
- 治療期間の短縮(ワンデイトリートメント)
- 精度の高い補綴物の提供
- 技工所への依存度を減らし、コスト削減

歯科業界におけるDXの取り組みは、単なるデジタル化にとどまらず、診療の質向上や業務の効率化、患者の利便性向上に大きく貢献しています。電子カルテやAI診断、3Dプリンター、遠隔診療などの技術を適切に活用することで、より良い歯科医療の提供が可能になります。
今後、さらなる技術革新とともに、DXを活用した新たな診療スタイルが普及していくことが期待されます。歯科医院は、積極的にデジタル技術を取り入れ、時代の変化に対応していくことが求められています。